復活祭でした。

Bonjour, こんにちは

久しぶりの更新になってしまいましたが、

4月23日の日曜日がクリスマスに次ぐ重要なイベント、復活祭(Pâques パック)でした。

(よく見ると、壁にマリア様が)



復活祭とは、十字架にかけられて死んだイエス・キリストがその三日後に復活したことを記念する、キリスト教徒にとって重要なお祭り。



基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われるため、年によって日付が変わります。が、必ず日曜日に祝われます。ちなみに、アルザス・ロレーヌ地方は復活祭前の金曜日と、その後の月曜日も祝日です。これはこの地方だけの特権。ドイツとの複雑な歴史のおかげだそう。


復活祭の46日前の水曜日から復活祭前日までの期間は四旬節(carême )と呼ばれ、敬虔なキリスト教徒はこの期間に肉を食べることを控えるのだそうです。



アントニー家は復活祭前の木曜日には肉を食べず、epinard(辞書だとほうれん草と訳されるのですが、日本のほうれん草とは見た目が若干違う)を使った料理を食べ、この日は肉を食べません。これはアルザス地方独特の伝統のようですが、復活祭前の木曜日を Jeudi Vert (緑の木曜日)またはアルザス語で Greedonnerschdaaといい、ほうれん草と卵と食べます。wikipwdiaフランス語版を見てみると、どうやらプロテスタントの習慣だったそうです。


そして、復活祭の日曜日に子羊(agneau) の肉を食べます。キリスト復活じゃ~、めでたい、めでたい、ぱくぱく的な。


しかし、復活祭というとやっぱりチョコレート!!卵型、そしてうさぎを型どったチョコレートがスーパーにも、パティスリーにも、これでもかっ!!と言うくらいにディスプレイされます。

フランスに来るまでこんな伝統があることを知らなかった私は、やっぱり疑問に思うわけです。なぜ、ウサギと卵なのかと。ウサギは卵うまないじゃん!!でも、この時期のウサギさんはまるで「私がこんなに生んだよー☆」と言わんばかりに、いい具合に卵たちと馴染んでいます。


このウサギはただのウサギではなく、イースター・バニー( lapin de paque) といい、イースター・エッグを運んでくるウサギのキャラクターなのだそう。復活祭における卵の伝統は極めて古くから存在しますが、ウサギの方は16世紀から17世紀にかけて定着したのだそう。

卵は生命誕生の象徴であり、ウサギは多産であることから、生命の復活と繁栄を祝う復活祭のシンボルとなった、ふむふむ。


さらに、パン屋さんにはこの時期に羊の形をしたパンが売られます。アルザス語でLammele(レムル)。ちなみに、人型をしたクリスマスに売られるクッキーはMannele (メヌル)。発音がとても似ています。若干、鼻にかけて、なまった感じにすると上手くいきます。


このLammeleですが、とっても甘くて、(ご覧の通り、粉砂糖びっしりですから)、朝食にホットチョコレートに浸して食べるのがおすすめ。何も知らなかった私はるんるん♪で16時のおやつに食べようと買って帰ったら、アントニーに「いや、朝食にホットチョコレートと食べるべきだ」と止められました。


話は前後しますが、レムルを買うために「Lammele, ください」と言ったら、発音の拙さからパン屋のおばちゃんに笑われるとともに、フランス語で「agneau(子羊) 」でも伝わるよ~、と優しい対応。「ください」の部分もアルザス語で言いたいですが、発音が難しすぎてアウト。



ストラスブールの街なかにいるとなかなかアルザス語を聞く場面はないですが、少し中心地から離れた、喫茶店(salon de the)やそれこそパン屋さんなど地域の人が通う場所に行くと、けっこう頻繁にアルザス語の会話を聞くことが出来ます。周囲がおじいちゃん、おばあちゃんだらけだとアルザス語オンリーなんてことも。でも、みなさんフランス語も話せます。


では、若者世代はアルザス語を話せるのか。アントニーは聞いて理解することができます。他のアルザス出身の子も親あるいは祖父母が話すから理解はできるけど、話す・書くは無理!!と言っていました。うーん、何十年後アルザス語話者はどれだけいるのだろう。


アルザス語を知らなかった私は最初、アルザス語は方言みたいなものだろうと思っていました。でも、実際に聞いて、アルザス語を見て、フランス語とは全然違うことを知りました。むしろ、ドイツ語にとても近い。これは一言語です。方言ではありません!!(by アントニー)なので、アルザス語話者はドイツの南の人とはドイツ語で意思疎通ができるらしい。いや、それってすごいよな。


ここでアルザス語を紹介します。

身近な人がくしゃみをしたときにかける言葉は、フランス語で A tes souhaits ! (ア テ スエ) アルザス語でGsundheit (ツンタイト)、ドイツ語でも同じように言うようですが、書き方が若干違います。

乾杯!をするときは 's gilt !(スキルト)。


・・・・・。


これしか覚えていませんでした。

良かったら使ってみてください。

復活祭から、アルザス語に話題がだいぶ変わってしまいましたが、

アルザスの一面を紹介することができたかなと思います!

ちなみに、アルザス地方もストラスブールのある北とミュールーズがある南で発音がだいぶ変わり、お互いの発音をけなし合うという、強い地域愛も感じます。



では!Ciao !



Deep@Stras

大聖堂で有名なフランスの東のはじっこ、ストラスブールで暮らす兼業フリーランサーのブログ。日々の暮らしのこと、フランス生活で役立つことなどを発信していきます。

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